税理士を目指したきっかけは、父でした。
私の父は、自営業をしていました。
小さい頃から家には、いつもお金についての不安がありました。
税金のことがわからずに困ったり、せっかく入ってきたお金も、気づけばなくなってしまったり。
子どもながらに、「どうにかできないのかな」と思っていました。
それが、私が税理士を目指した最初のきっかけです。
けれど、実際にこの業界で働くようになると、思っていたこととの違いもありました。
「本当に税理士になっていいのだろうか」
そう迷った時期もあります。
それでも、税金や会計のことがわからず困っている人の力になりたいという思いは、なくなりませんでした。
今振り返ると、子どもの頃に感じていた、「どうにかしたい」という気持ちが、今の仕事の原点になっています。
税理士になるまで、31年かかりました。
実は、税理士試験に必要な5科目に合格するまで、31年間かかりました。
税理士試験の勉強をしていたものの、うまくいかない日々。
「努力が足りない」と責められ続け、人生に絶望しながら生きていました。
じゃあ、何が私を回復させてくれたんだろう。
それは、人でした。
その時々で、自分に必要な人とたくさん出会い、たくさん助けてもらいました。
あのとき、人に頼ることができなかったとしたら、今の自分はありません。
そして少しずつ、「自分に合う・合わない」を、しっかり判断できるようになりました。
他の人にとっては「回り道」に見えるやり方でも、自分にとっては最もスムーズな方法だったりする。
そんな経験を重ねるうちに、誰かの意見に振り回されることなく、自分の道を進めるようになりました。
「大丈夫。なんとかなるよ。」
同じような苦しみを抱えている人、挫折を繰り返してしまう人に届けたい。
そのメッセージを込めて、あえてこの話を伝えることにしています。
そして、私がこの人生で得た確かな実感があります。
結局、人が変わるのは、「自分で気づき、行動すること」。
だから、まずお話を聴きます。
長い時間、思うようにいかない経験をしてきました。
その中で、私のことを「わかっている」つもりでかけられた言葉に、苦しくなることもありました。
「違う。そうじゃない。」
そう思っても、うまく伝えられないこともありました。
だから今、思うことがあります。
経験したからといって、相手のことが全部わかるわけではありません。
でも、自分自身がいろいろな経験をしたからこそ、簡単に「わかります」と言えないことは、わかるようになりました。
人によって、置かれている状況も、困っていることも、合う方法も違います。
だから、最初から答えを決めつけない。
まず、その人のお話を聴く。
何が気になっているのか。
何に困っているのか。
どうしたいと思っているのか。
一緒に整理しながら、その人に合う方法を考えていく。
それが、今の私の仕事の仕方につながっています。
仕事以外の私。
仕事以外では、サックスを習っています。
最初は思うように音が出なかったことも、続けているうちに少しずつできるようになってきました。
そこで改めて知ったのは、継続してやっていれば、できるようになること。
完璧にできなくても前に進んでいると、いつの間にかできるようになっていることがあります。
そんな過程を楽しみながら、今も続けています。
わからないことを、一緒に整理する。
振り返ってみると、私はずいぶん遠回りをしてきました。
でも、その時間があったからこそ、人に頼ることを知り、自分に合う方法を探すことを知りました。
そしてもうひとつ。
人のことを簡単に「わかった」と思わないこと。
これも、長い時間をかけて知ったことのひとつです。
私にわかることもあれば、わからないこともあります。
だからこそ、決めつけるのではなく、まずお話を聴きたいと思っています。
税金や会計のことがわからないとき。
何から考えればいいのかわからないとき。
一緒に整理して、ひとつずつ見えるようにしていく。
そして、ご自身で、「わかった」と思えるところまで。
それが、私がこの仕事でお手伝いしたいことです。